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講演会原稿

97年3月に品川プリンスホテル内で行われました、ジョンソンフードサービスサニテーションセミナーから


S.A.F.E(Sanitary Assessment of the Food Environment)

HACCPを元にNRA(全米レストラン協会)によって開発された衛生管理プログラム

HACCPとはHazard Analysis Critical Control Point のことである。危害分析、重要点管理、事故防止品質管理システムというような翻訳になる。 HACCPは1971年に米国食品会社のピルズベリーによってNASA(航空宇宙局)の宇宙船のパイロット用の食事を安全に製造するために開発された。宇宙船で食中毒が発生することは宇宙船が故障するのと同様に大変危険であるからだ。

HACCPのシステムは食品製造行程全体を管理し絶対に問題を発生させない、ゼロディフェクトを保証しなければならなかった。従来の食品製造コントロールシステムは、製造後サンプルを抜き取り分析し問題点を発見する物であった。 HACCPのシステムは問題が発生する前に問題点を発見し、欠陥を事前に改善するシステムである。元々は食品製造工場用に考案されたシステムである。

HACCPは食品製造工場用に考案されたシステムであり、外食産業で取り入れるには難しいという声は米国でもあった。それが、数年前のジャックインザボックスチェーンの大腸菌o157の食中毒事件を契機に、真剣に取り入れようと言うことになり、NRA(全米レストラン協会)がHACCPを外食産業でも取り入れやすいようにわかりやすくした、S.A.F.E(Sanitary Assessment of the Food Environment)という衛生管理システムを作成した。

そのシステムは教科書、VTRなどの教材と共に、日本でいう衛生管理者と同様な検定制度を設けて、受講者に衛生管理者としての認定を行っている。NRAは講習会をレストランチェーン従業員のために主催すると同時に、各チェーンのトレーニングデパートメントのために、トレーナー用の講座を開催している。この講座を受講することにより各チェーンは自社のトレーニングにHACCPのシステムを導入する事が可能になった。

S.A.F.E(Sanitary Assessment of the Food Environment)

 このトレーニングコースはHACCPの基本を述べたテキスト、講師用、受講者用のテキストブック、スライド、6本のVTRテープで構成されており、一般的には2日のコースで、最終日にはテストを行い、答案をNRAの本部に送付し厳格な採点がされ、初めて認定される。

NRA HACCP 教材の内容

FOURTH EDITIN刊行 「 FOOD SERVICE SANITAITON」 Frank L. Bryan 他著
The Educational Foundation刊行「Serving Safe Food」テキスト及び教師用教科書
The Educational Foundation刊行 「HACCP REFERENCE BOOK」
The Educational Foundation刊行 Serving Safe Food Video Series VTRテープ 6巻
  1. Introduction to Food Safety----食品衛生の紹介
  2. Managing Food Safety----食品衛生のマネージメント
  3. Preparation Cooking and Service---- 食品の下拵え、調理、提供
  4. Receiving and Storage---- 食材の納入受け入れと保管
  5. Proper Cleaning and Sanitizing---- 正しい洗浄清掃作業と殺菌
  6. Personal Hygiene---- 従業員の衛生管理と身だしなみ
 本日はServing Safe Food Video Seriesのなかで代表的な1巻を紹介するが、以下にその内容を要約したので参考にしていただきたい。

Managing Food Safety A Practical Approach to HACCP

構成内容は4つのセクションに分かれている。

第一セクションは7分間で
HACCPとは何か
HACCPの7つのステップ
フローチャートの作成
危害を分析する

第二セクションは4分間で
重要点管理項目を明確にする
基準を明確にする

第三セクションは6分間で
重要点管理項目の監視
記録をつける
システムが守られているか評価する

第四セクションは3分間で
まとめ

VTRテープ内容要約

HACCPとは何か

HACCPは食材原材料の受け取りからお客様にサービスするまでの食材の流れに焦点を当てた、衛生管理システムだ。システムは7ステップに分かれてる。

第1ステップ 危害を予測する。

自分の店舗の調理レシピーとメニューアイテムを分析し、その中で食中毒などの危害を及ぼしやすい食材をリストアップする。

次に自店舗の顧客を分析する。特に老人、子供などの食中毒に対する抵抗力の少ない顧客がいるのかに注意を払う。

それから、店舗の大きさ、能力、調理機器、従業員の熟練度を検討する。

それらを総合的に見て新しいメニューを導入できるか決定する。

第2ステップ 重要点管理項目を明確にする。

重要点管理項目とは食材の調理加工工程の中で、食材における食中毒菌の繁殖や汚染を防いだり、減少させられる行程を意味する。特に調理行程の温度管理と時間が重要になる。

第3ステップ 食材を扱うそれぞれのステップに於ける、基準を明確にする。

第4ステップ 重要点管理項目を監視する。

第5ステップ もし基準からはずれることがあれば改善行動を起こす。

改善行動の内容は明確で実施できる内容であること。

第6ステップ 記録を残す。

記録は数字などの簡単明瞭、明確でなければならない。

第7ステップ 自店舗のHACCPのシステムがきちんと機能しているか確認する。

もし必要なら改善を付け加える。

ではHACCPの7ステップを詳細に見ていこう。
  1. 危害を分析し、メニューアイテム別のフローチャートを作成する。

  2. 重要点管理項目を明確にする。

    重要点管理項目とはフローチャートの調理加工工程の中で食中毒などの危険を防いだり、リスクを減少させたり、除去できる、ポイントの事である。

    例としてあげると、大きなケトルで調理済みのチリ(チリビーンズ、シチュウなど)は冷却は細菌の増殖を防ぐ重要点管理項目になる。チリは華氏140度(60℃)から華氏40度(4.4℃)以下まで2時間以内に冷却しなければならない。再加熱は華氏165度(73.9℃)以上まで2時間以内で行わなければならない。

  3. 基準を明確にたてる。

    基準はフローチャートに於けるそれぞれのポイントで定める。

    その基準とは研究データー、食材を扱う上での経験、法的な規制(食品衛生法など)、原材料供給業者の取扱説明などを元にして決める。

    調理行程に携わる従業員は基準を遵守し食中毒などの危害を防止、減少しなければならない。

    良い基準は、主語、述語が明確で、何をしなければいけないか一目瞭然に理解できる物である。

    決定した基準は貴方の店舗で使用する、原材料、調理機器、従業員に適した物でなくてはならない。

  4. 決定した重要点管理項目を監視する

    働いている従業員を観察したり会話をしたりして、フローチャートで決めたとおりに仕事をしているかチェックする。

    温度を計測する

    冷蔵庫などに保管されている食材の温度は基準以内か、ラベルが貼ってあり食材賞味期限を守れるか、先入れ先出しのローテーションを守っているかをチェックする。

    重要点管理の調理に携わっている従業員の作業を慎重に観察する。従業員は調理、冷却、再加熱をする際に、決められた正しい温度と手順を守っているかチェックする。

  5. 改善行動を起こす

    基準や規格が守られていないときに従業員は改善行動を起こさなければならない。

    フローチャートに起こさなければいけない改善行動を明確に記入しておく。

    改善行動の例としては
    調理中に食材の中心温度がもし規定の温度まで上がっていなければ、食材の中心温度が規定の温度になるまで調理を継続する。
    などと、明確に書く。

  6. 記録を残す

    記録の内容は従業員の仕事が正しく行われているかを明らかにするように、経過時間、食材の調理後温度を毎日明確に記録する。

    記録内容は、明確で、わかりやすく、最新の物でなくてはならない。

  7. 一度決定したHACCPシステムの再評価

    現場で行われているHACCPシステムを再評価する。

    食材供給業者、顧客層、メニューアイテム、調理機器、設備などが変更になったときには必ずHACCPシステムの見直しを行う。

    従業員から意見を集めたり、従業員がしっかり理解しているかを確認する。

    保健所の職員などに貴方の店舗がHACCPシステムを、しっかりと基準を守りながら使用していることを連絡する。


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