weekly Food104 Magazine 2007年6月6日号

メルマガバックナンバー

● 新店オープン情報
● 米穀情報
● 食ビジネスニュースリリース
● 王利彰のレストランチェック
● 王利彰の米国外食情報

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● 新店オープン情報 ———————————————-■□

■ 六本木交差点すぐ近くに「炭火焼肉・韓国酒房 NaNuRi」OPEN

コンセプトは、Korean Cool 三種類の鏡とガラス、ステンレスメッシュを使
って、店舗をイメージ。黒毛和牛 最高級A5ランクの雌牛を使用。

○メニュー一例
焼肉
カルビ       1,200円
中落ちカルビ    1,400円
タン塩       1,300円
ロース       1,300円

韓国料理
白菜キムチ      500円
ケランチム      900円
スジ煮込み      950円
トッポギ       950円

○住所:東京都港区六本木7-14-11 ニイクラビル4階
アクセス:地下鉄六本木駅4番出口より徒歩0分
TEL:03-3479-0888
営業日・営業時間:平日18:00-5:00  祝・祭 18:00-23:30
定休日:毎週日曜日

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● 米穀情報報 —————————————————-■□
※この情報は、米穀データバンクのご協力により、「米穀市況速報」(日報)
から、一部記事を要約したものを掲載させていただいています。(月1掲載)
記事・図表の無断転載・引用を禁止します。

■ コメの表示、もっと多様に(規制改革会議)

内閣府の規制改革会議(議長・草刈隆郎日本郵船会長)は「規制改革推進のた
めの第一次答申」で、コメの表示制度の見直しについてかなり踏み込んだ内容
をまとめた。

答申が現行制度で問題としているのは、農産物検査法による検査を受けたコメ
だけしか産地、年産、表示ができない、各都道府県ごとに設定されている「産
地品種銘柄」以外のコメは品種表示などができない、の2点。

コメ表示のありかたについてはJAS関連の機関でも、DNA鑑定などを根拠として
表示が可能かどうか検討されている。しかし、同答申では「単に農産物検査以
外の根拠をもって品種表示が可能か否かだけの検討ではなく、将来的な広域農
業経営や高付加価値商品開発によるブランド化を見据え、魅力ある商品開発を
可能とする観点からも検討」し、本年度中に結論を得るよう督促している。

表示以外のコメで関連では、民間企業が育成した品種の普及推進、品種登録審
査期間の短縮、加工用米(生産調整カウント分)は必ずしも既存の集荷団体を
通す必要はないことの周知徹底などを、いずれも本年度中に措置すべき案件と
してとりあげている。
(2007年6月4日)

■ 対中輸出、第1号指定はパールの綾瀬工場

国レベルで日本国内産米を中国に対して輸出することが合意。攻めの農政を掲
げる松岡農水相が、「7月には中国内の小売店で販売される見通しにある」と
の発言したように、その輸出に向けて全農系統の関係者によって準備が進めら
れている。

実務ベースで日本が中国と交わした協定に合致する工場の指定はすでに終了し
ている。ただし、その指定工場に対して中国側の防疫等に係わる担当官が来日
しその内容について確認する作業が残っており、その作業を経て「はじめて通
関手続きが完了する」段取りとなっている。

その第1号というべき指定工場は、「全農パールライス東日本の綾瀬工場(神
奈川県)。いま全農がどこの産地銘柄をどの程度の数量にするか詰めていると
ころ」とされる。花火を打ち挙げた政府関係者からみれば、可能なら参議院選
挙前がベスト。だが、現場からみれば「商業ベースでは合わないし、数量的に
も過大な期待はとても持てない」のも当然で、政策と実務とは大きな隔たりが
あるのが実態。
(2007年5月28日)

■ PB商品拡大で、原料指定米の調達増も(イオン)

イオン(株)(千葉県・千葉市)では5月21日、PB商品の開発、仕入を行う新
会社3社の準備会社を設立した。ダイエー、マイカルなど将来的な仕入共通化、
共同企画商品の開発を目的としたもので、子会社として設立した準備会社は機
能や人材の移管を受け8月21日から業務をスタートする予定。

設立されたのはイオントップバリュ(株)、イオン商品調達(株)、イオング
ローバルSMC(株)の3社で、PBトップバリュの供給規模の拡大や物流面での共
通化を目指す。

米穀業界への影響では「トップバリュを4年後に現行の3~4倍にするとの計画
から、今後の流れ次第では現在の精米アイテムに使用する原料米の調達量が拡
大する可能性がある。ジャスコ、ダイエー、マルエツ、カルフールなど各社の
基本的な棚割りは変わらないと思われるが、そこに1アイテムでもトップバリ
ュが入れば数字的には大きい」(関係米卸)との指摘が聞かれる。

現在の18年産米では魚沼コシヒカリ、北海道きらら、青森ゆめあかり、栃木コ
シヒカリ、滋賀コシヒカリ、岩手あきたこまちななどがPB米として使用されて
いる。
(2007年5月23日)

■ 今期末1,551店で米使用も拡大へ(モスフード)

ハンバーガーチェーンの(株)モスフードサービス(東京・新宿区)では、平
成19年3月期の決算を発表した。

グループ全体の連結売上高は598億90百万円(前期比102.9%)、営業利益13億
80百万円(同59.6%)、経常利益21億90百万円(68.6%)で、「17年4月からス
タートした中期3ヶ年経営計画の途中ながら、19年3月期決算としてはやや厳し
い結果」としている。平成20年度3月期を目指しての計画では、食材の供給体
制について触れ、主要な食材調達ルートの複数化、トレーサビリティー対応の
強化、物流体制の整備、安全・安心対応…が挙げた。

また外食業界を取巻く経営環境については、「消費者ニーズの多様化に伴って
外食業界の環境は厳しさを増しつつある。今後はますます外食企業間の格差が
広がってくることになる」と指摘する。

同社ではハンバーガー専門店ながら新業態緑モス向けに、“モスのごはんシリ
ーズを”開発・販売するなど米のメニューも提供する。年間の米使用数量は、
1,200トン規模で、主に関東地区のメーカー2社から仕入れる体制。今期につい
てもごはんメニューを扱い緑モスへの業態転換を加速させるほか、167店の新
店で20年3月期には全国1,551店が予定されており、米の使用規模の拡大が期待
されるところ。
(2007年5月18日)

○株式会社米穀データバンク:民間のコメ調査会社。生産・流通・市況など
コメに関する情報の提供を行っている。
○問い合せは、ricedata@japan-rice.com
○ホームページ「日本のコメ市場」http://www.japan-rice.com/main.htm

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● 食ビジネスニュースリリース —————————-■□

■ 「ナン・タコス メキシカンモレソース」新発売

株式会社モスフードサービスでは、平成19年6月22日(金)~平成19年8月下旬
まで、全国のモスバーガー店舗(一部店舗を除く)にてチョコレート風味のソ
ースをかけた「ナン・タコス メキシカンモレソース」(360円/税込)を新
発売します。

ベースの「ナン・タコス」に、カカオを原料にしたチョコレート風味の甘くフ
ルーティなソースをトッピングしました。チョコレートやレッドペッパーなど
様々な香辛料を混ぜたものにチャツネ(※3)を加え、フルーティな南国を思
わせるソースに仕上げています。チョコレートの香りが独特な本場メキシコの
ソースです。

また、同時に新商品の「ナン・タコス ホットスパイシーソース」(360円/
税込)、毎年人気の「ナン・タコス チェダーチーズソース」(360円/税込)、
ナンとの相性がよいヨーグルト風味のドリンク「ラッシー」も、期間限定で発
売します。

○HP: http://www.mos.co.jp

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● 王利彰のレストランチェック———————————–■□

■ ステーキの町シカゴの高級店、モートンズ
Morton’s of Chicago シカゴ食肉業者御用達ステーキハウス モートンズ

私は以前勤務していたマクドナルドの本社はシカゴ郊外、オークブルックにあ
り、シカゴ大手の食肉メーカーと取引をしていました。その会社の社長が最初
に筆者を連れて行ってくれたのがきっかけで、シカゴを訪問すると高級ステー
キハウスのモートンズに必ず食べに行くようになりました。もう、20回以上も
通っていますね。

1978年に開店した本店はDowntownの歓楽街にあります。ほんの小さな看板があ
るだけの入り口から階段で地下の店舗に下りると、受付奥のオープンキッチン
のカウンターに、生の分厚い、血も滴るような新鮮な肉をカウンターに山積み
して、赤外線バーナーを上火に使う高級ブロイラーで、丁寧に焼き上げていま
す。

客席は白いテーブルクロスのオーソドックスな作りで、壁には本店を訪れた映
画俳優や政治家、スポーツ選手などの有名人の写真と、ZAGATなどの表彰状が
ところ狭しと貼られており、高級で接待に用いられるお店です。

さて、着席後しばらくしてテーブル担当のウエイターがやってきます。普通は
ここで食前酒の注文を聞いて料理メニューを差し出すのですが、食前酒の注文
しか聞きません。食前酒と名物の丸いオニオンブレッドを持ってきます。ボー
ルのように大きなオニオンブレッドの表面には狐色をしたオニオンがあり、そ
の香りをつまみに食前酒を飲んでいると、ウエイターがワゴンに食材を満載に
して現れ、料理の説明を開始します。この店にはメニューはないのです。生の
食材を見せながら説明するのです。

1ポンドから2ポンドまでのポーターハウス、ニューヨークカット(サーロイン)、
テンダーロイン(ひれ)、子牛、ポーク、ばたばた動く3~4.5ポンドはある活
きたメインロブスター、サーモンの大きな切り身、巨大な付け合わせのポテト
などの野菜を見せながら、テキ屋のようにリズミカルに商品説明をします。ま
るでショーを見ているようです。ただし、チェーン化を進めた弊害か、従業員
の質がやや低下したのが残念です。以前はスタイルの良い美人ウエイトレスが
鮮やかなショーを見せてくれたのですが、今回は随分老齢化が進み、笑顔もあ
りません。昔が懐かしくなりました。

しかし、気を取り直して食材を吟味です。以前は英語の聞き取れない日本人の
ために日本語のメニューがありました。しかし、日本の景気の停滞とともに日
本人も減り今では日本語のメニューはありません。でも、何時の間にか英語の
メニューが用意されていました。どうもあの早口ではアメリカ人も聞き取れな
かったのでしょう。

この店を有名にした、もう一つの理由が新鮮な海産物、生牡蠣やシュリンプカ
クテル、スモークサーモンなどを豊富に揃えていることです。アメリカ人は大
型のステーキだけを注文すれば満足しますが、胃袋が小さくてお魚好きな日本
人にとっては、魚とステーキのコンビネーションが嬉しいのです。これが私の
モートンズのファンになった大きな理由です。

今回は、
前菜に生牡蠣を半ダース12ドル、
主菜に4.5ポンドのロブスター112ドル
ポーターハウス44ドル、
付け合せに ブロッコリー7ドル、アスパラガス9ドル、
デザートに名物、ブルーベリースフレ14ドル、
を注文。

この店で料理を注文する時に注意しなければいけないのは、名物デザートの熱
々のスフレは最初の料理の注文時に一緒に注文をしなければいけないと言うこ
とです。もう一つの注意点はこのスフレは巨大で激甘なので、2~3名で1つに
しなければいけないと言うことです。勿論、名物のブルーベリースフレを注文
しました。

ここの生牡蠣は何時食べても新鮮で美味しいのです。あっという間に数個の生
牡蠣を胃袋に流し込み、ワインを飲みながら待っていると、湯気を立てたロブ
スターとステーキが運ばれてきました。通常ロブスターはレモンバターで食べ
るのですが、海老には醤油とレモンです。以前は置いていなかったのですが私
が教育をした成果でしょう、すぐに醤油を持ってきてくれました。

ロブスターを注文すると海老の絵が描いてあるビブエプロンを用意してくれま
す。それを身につけ、格闘開始です。こうなるともう会話はありません。ひた
すら海老と巨大なステーキとの格闘です。

米国でステーキを注文する時にはテンダーロイン(ヒレ)やニューヨークカッ
ト(サーロイン)などのありふれた部位ではなく、骨付きのダイナミックなポ
ーターハウスにしましょう。骨を挟んでサーロインとテンダーロインがついて
いるので両方の味を楽しめるのです。肉を平らげたらワイルドに骨についてい
る肉を歯で削り取るのです。犬の気持ちがわかりますね。

胃袋が疲れてきたら、新鮮なブロッコリーとアスパラガスを食べて口直しです。
食べ尽くしてほっとして気を許してはいけません、ウエイターが巨大なスフレ
をテーブルサイドで切り分けています。ロブスターとステーキでほぼお腹が満
タンですが、そこに物凄く甘いスフレのとどめです。

料理の他にスパークリングワイン、カリフォルニアワインなどをたらふく飲ん
で一人180ドル程度です。通常のステーキレストランより高いようですが、ロ
ブスターを食べたことを考えるとリーズナブルですね。

今回久しぶりに食べてちょっと気がついたのはロブスターもステーキと同じく
焼き上げるのですが、やや焼きすぎて硬いのです。次回にはステーキのように
ミーディアムレアーと注文した方がよさそうです。

モートンズはチェーン化しており、米国の殆どの大都市、ラスベガスなどに支
店を構えていますし、東南アジアでは香港のシェラトンにお店があります。私
個人的にはローストビーフのローリーズよりも好きなので日本にも開店して欲
しいですね。

さて、満腹になったらホテルに帰ってバーで一杯やってベッドに直行です。ホ
テルと言えば今回はループ(高架線内)にある官庁街に隣接しているWに宿泊
です。通常はハイアット・リージェンシーに宿泊するのですが、今回はレスト
ランショーのため一杯です。そこで以前、ニューヨークやソウルで泊まってよ
かったWにしました。Wはスターウッド系のお洒落なホテルで、こじんまりして
いるのでセキュリティも安心です。ハイアットもWもそんなに高級ではないの
ですが、一泊530ドルもします。最近の米国大都市のホテルは随分高くなりま
したね。

でも、Wの従業員はカジュアルで親切です。通常のホテルのロビーは堅苦しい
のですが、Wのロビーは夜になるとまるでクラブのようにリラックスし、美人
のウエイトレスがアルコールの注文を取って歩きます。部屋に直行するつもり
が思わず数杯のカクテルを飲むことになるのです。

凄く良いホテルですが、ループの高架鉄道に面しているため、24時間動いてい
る電車の走行音がうるさいのが玉に瑕です。シカゴにはもう一軒ミシガン湖畔
にWがあるのでその方が良いかもしれません。

○モートンズ 住所
1050 N. State St. (at Rush Street) Chicago, IL 60610
TEL: 312-266-4820
http://www.mortons.com/

○W 住所
172 West Adams Street シカゴ アメリカ合衆国 60603-3604
TEL: (312) 332-1200

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● 王利彰の米国外食情報

■ ミシガン大学の外食チェーン顧客満足度調査の結果
Nation’s Restaurant News, May 21, 2007 by Sarah E. Lockyer

ミシガン大学が年に一回実施する大手外食チェーン各社の顧客調査、ACSI(Am
erican Customer Satisfaction Index)は、ウエンディーズ、マクドナルド、
KFC、スターバックスには満足の出来る内容であったが、その他の大手の結果
は改善が遅いと言う結果であった。

ファストフード各社10社の顧客満足度調査の内容をみると、顧客満足度が向上
している主な理由は低価格であると言うことであり、品質向上ではなかったこ
とがわかった。過去14年間のトレンドを見てみると顧客満足度は向上している
が、昨年度だけを見てみると顧客満足度の向上はあまり見られなかった。

今回発表された顧客満足度調査は初めてファスト・フード以外にカジュアルレ
ストランのジャンルも含まれている。カジュアルレストラン業態は価格で顧客
に訴求できないために、最近のガソリン代の高騰などの消費者物価の上昇によ
る売上げ低下の影響を免れるためには、顧客満足度を高めなければいけないか
らだ。

この調査の実施責任者はNational Quality Research CenterのClaes Fornell
教授である。

パパジョーンズピザ、リトルシーザース、ドミノピザ、タコベル、バーガーキ
ング、の結果は顧客満足度の向上はないか、低下していた。ピザハットの顧客
満足度は2006年度の結果に対して5.3%と最も低下していた。

スターバックス、ウエンディーズ、KFC、マクドナルドの4社のみが前年度の消
費者満足度の数値を上回っていただけである。しかし、ファストフード業界全
体の数字を見てみると満足度指数は77%であり、過去最も良い数字となってい
た。その中でスターバックスとウエンディーズのみが平均値よりも高い数値を
マークしていた。

フルサービスのカジュアルレストランの顧客満足度はオリーブガーデン、アウ
トバックステーキハウス、レッドロブスター、チリズ、等の4社のみの調査で
あり、81%であった。今回初の調査であり、前年対比では評価できなかった。

カジュアルレストランのカテゴリーは過去3年ほど苦戦をしており、売上げと
客数の低下に悩まされているが、このジャンルで特に抜きでた顧客満足度を得
た会社はなかった。

その中でもオリーブガーデンは80%ともっとも高い評価であり、次はアウトバ
ックステーキハウスで79%、レッドロブスターは78%、チリーズは75%であった。
しかし、他のカジュアルレストランの評価を入れた総合評価の数字を上回るこ
とはなかった。

このランキングの結果は売上げに反映していると言える。評価トップのオリー
ブガーデンはカジュアルレストランの中で数少ない前年対比売上げをクリアー
しており、最下位のチリーズは過去13ヶ月間前年対比売上げを下回っており、
チリーズの評価はファストフードのジャンルと同レベルに過ぎなかった。

このカジュアルレストランの不振は、低所得者層に対してファストフード業態
への利用を促していると見られている。反面、物価高騰に左右されにくい高所
得者層はカジュアルレストランの利用を継続している。

この現象は小売業界でも見られ、世界最大のウオールマートの業績が過去最悪
の中で、高級な百貨店であるサックス・フィフス・アベニューの売上げが絶好
調である。

顧客満足度の高さはピザ業界の財務状態にも影響を与えている。77%ともっと
も高い顧客満足度を得たパパジョーンズは2007年の第一四半期に前年対比売上
げ0.2%アップとピザ業界で唯一前年対比をクリアーしている。

と言っても、顧客の持っているブランドへの期待、品質と価値、クレーム、ロ
イヤルティ、等を顧客にインタビューして顧客満足度を算出するこの調査の結
果が必ずしも財務の状態を表しているわけではない。

マクドナルドの顧客満足度調査の結果は1994年に開始されて以来、何時もファ
ストフードのジャンルでは最低であるが、過去2年間の売上げと利益は最高を
記録している。3ヶ月の調査期間の間に、マクドナルドの既存店対前年比売上
げは1月に3.6%、2月に3.1%、3月に6.2%、の伸びを記録している。利益も株価
も過去最高を記録している。

この理由はファストフード業態の売上げと左右するのは便利さと低価格だから
と見られている。多少、スターバックスや競合のバーガーキングよりも顧客満
足度の数値が低くても顧客は気にしないようだ。

勿論、大手のハンバーガーチェーンにとって顧客満足度の数値が低すぎてはい
けないのである。実際に、マクドナルドが対前年売上げを下回っていた、1990
年と2000年の顧客満足度の数値は過去最悪であり、2000年の顧客満足度のスコ
アーは59%に過ぎなかったのだ。

顧客満足度の数値にはそれ以上下がってはいけない限度があり、その数値を割
ると最悪の結果を招くのだ。マクドナルドの2007年の評価は64%であり、過去
最高の評価であった。ウエンディーズは78%とこのジャンルで最も高い評価を
得ている。バーガーキングは2005年には71%と過去最高を記録したが、2006年
には70%、今年は69%とやや後退している。

マクドナルドは業績と顧客満足度の高さが関係があることを認識しており、毎
年2ビリオンドルの費用をマーケティング活動に投入しており、過去3年間、全
世界において新キャンペーン”I’m Lovin’ It” を実施して、イメージと顧客満
足度を向上させようと努力している。

マクドナルド社は今年はハッピーミールの売上げを伸ばそうと、子供向けの映
画のシュレック3とのタイアップをする予定だ。このキャンペーンにおいては
子供に対して栄養面からの訴求を考えている。

投資アナリストは顧客がマクドナルドのハッピーミールを購入するのが1ヶ月
に2.2回から2.3回へと0.1回増加するだけで、全店の既存店前年対比売上げを
1%上昇させると見ている。

マクドナルド社は子供だけでなく、大人に対しても料理の品質とブランドイメ
ージの向上を目指し、プレミアムコーヒーや高級牛のアンガスビーフを使用し
たハンバーガーの販売を行っている。

このミシガン大学の消費者満足度調査は将来の顧客の消費額も調べており、今
回の調査によると今年の第2四半期の売上げの伸びは3.1~3.9%の間であるとし
ている。

政府の調査によると今年の第一四半期の消費者の消費の伸びは3.8%上昇してい
る。今回のミシガン大学の顧客満足度調査は40種の業界のうち200社に実施し、
総合得点は1994年に開始して以来過去最高の評価となっており、昨年の数値を
0.4%上回り、75.2%を記録した。

この調査は、Ross School of BusinessとAmerican Society for Quality and
CFI Groupとの共同作業で、1社に対して250の顧客調査を実施したものである。

University of Michigan’s American Customer Satisfaction Index
Scores out of a possible 100

% CHANGE
% CHANGE FROM SURVEY
FROM YEAR INCEPTION
2006 2007 EARLIER IN 1994

LIMITED-SERVICE RESTAURANTS 77 77 0.0% 11.6%
Starbucks Coffee 77 78 1.3% 1.3%
Wendy’s 76 78 2.6% 8.3%
Papa John’s Pizza 79 77 -2.5% 1.3%
Little Caesars 77 75 -2.6% 4.2%
Domino’s Pizza 75 75 0.0% 11.9%
Pizza Hut 76 72 -5.3% 4.3%
KFC 70 71 1.4% 6.0%
Burger King 70 69 -1.4% 4.5%
Taco Bell 70 69 -1.4% 4.5%
McDonald’s 63 64 1.6% 1.6%
All Others * 80 79 -1.3% 8.2%

FULL-SERVICE RESTAURANTS — 81 — —
Olive Garden — 80 — —
Outback Steakhouse — 79 — —
Red Lobster — 78 — —
Chili’s Grill & Bar — 75 — —
All Others * — 82 — —

* “All Other” brands were not identified
SOURCE: UNIVERSITY OF MICHIGAN

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