琉球大学JALF寄付講座の事務局

FBプロデューサー日記

今年のゴールデンウィークは初めて琉球大学でお仕事をしてきました。観光業の皆さまと真面目な講義で3日間です。今回のお仕事は日本最大の宿泊業界広報団体・財団法人宿泊施設活性化機構(通称JALF「ジャルフ」)主催の琉球大学寄付講義の事務局でした。講師はもちろん、受講生の皆様も素敵な方ばかりで、出会いに感謝です。
ホテルの増収戦略実務:“The 未常識”「予測に基づいたレベニューマネジメントの必要性とマーケティングの切り札」と題した宿泊施設向けの経営講座は事前に業界オピニオンリーダー約20名からヒアリングを行い、各分野の第一線でご活躍の講師を複数の方からご推薦いただき、依頼をしました。
こんな状況でしたので、当然断られてしまった方もいましたが、琉球大学の学生のために将来役立つ授業ができるなら喜んでと、ご快諾いただいた素晴らしい講師陣にご登壇いただきました。
3日間(朝8:30から17:00まで)15コマの講義の企画や講師依頼は、リアルに会うことはできず、メールと、ZOOMで打ち合わせをするという、コロナ時代ならではの苦労の連続。正直、大変でした。
しかし、沖縄でお聞きした講演内容は、講師がリアルに経験してきたことばかりで、悩み悩んで導き出した解決策や、最新のマーケティング手法など、難しいかな?と思っていたのですが、他業種でしたが腹落ちする講義内容でした。事務局として、琉球大学の学生や、ホテルの皆さんと一緒に講義を受けることができて、大変勉強になりました。
今回、琉球大学国際地域創造学部/観光科学研究科荒川教授にご協力いただきました。先生からは、琉球大学学生の関心度が極めて高く100名を超える希望者が殺到したとのご報告があり、こんな状況にも関わらず応募してくださった皆さまに感謝です。半年間の苦労も吹き飛びました。
コロナ対策もあり厳選なる選考行い、約50名(学生約30名、社会人約20名)に絞り込んでご参加いただきました。社会人受講生の中には、ホテル総支配人や旅館経営者の後継者(ご子息)や、今年沖縄リゾートホテルに入社したばかりの期待の新人まで、幅広い顔ぶれで、質問もリアルで面白いディスカッションになりました。
ホテルは客数が増え、売上高が上がっているのに、従業員の給料を上げられなくなる。そんなジレンマを抱えやすいビジネスです。そんな課題に直面して、現場で苦労されてきた方の話は、お客さまに気持ちよくお支払い頂くことを考えた具体的なマネジメント手法でした。
ホテルマーケティング概論、プライシングコントロール概論は伊藤泰斗先生。
レベニューマネジメントは老舗ホテルのコンサルティングで数多くの実績を上げている堀口洋明先生。宿泊業界で最もS N Sフォロワーの多い永山久徳先生、70年以上の歴史のある沖縄老舗ホテルの金城先生は琉球料理の朝食や、ワーケーション長期滞在でも快適に仕事のできる施設作り、佐藤大介先生の星野リゾート時代に倒産したホテルの再起を掛け、情熱を持って取り組まれた改革の具体策には経営者の情熱がヒシヒシと伝わってきました。
Hilton平良麻衣先生からは、世界的トップを称賛されている社内教育システムのお話。これは初めてお聞きすることばかりで、大変勉強になりました。ロワジールホテルの武田寛枝先生にはホテル館内をご案内いただき、実際に施設を見学しながら、魅力をお聞きしました。千葉テレビプロデューサーの大林健太郎先生は、90分があっという間に感じられるほど、スピーディーで興味深い、テレビを使ったマーケティング手法の話で、セリフ、動画の使い方で、印象が全然違ってくることを実感しました。コルディオ沖縄の山田 剛司先生は、あの手この手でコロナを生き抜こうとしている知恵と、ご努力、そしてアカデミックに学ぶ姿勢が素晴らしく、規模が小さいからこそできるホテル経営の醍醐味や面白さを教えていただきました。ホテルって、飲食店経営より面白そうで、講義の最後に学生に手を挙げてもらったら、この分野を目指す若者が多いことに安心しました。

伊藤 泰斗 先生(琉球大学非常勤講師/JALF事務局長)
堀口 洋明 先生(亜欧堂代表取締役社長/JALF参事)
永山 久徳 先生(日本旅館協会副会長)
金城 仁 先生(球陽館ホテルズおきなわ代表取締役社長)
佐藤 大介 先生(元星野リゾートグループマーケティング統括/株式会社刀エ
グゼティブ・ディレクター)
平良 麻衣先生(ヒルトン瀬底副総支配人人事統括)
武田 寛枝先生(ロワジールホテル&スパタワー那覇総支配人)
大林 健太郎先生(千葉テレビプロデューサー)
山田 剛司先生(コルディオ沖縄統括執行役員)
藤波 克之先生(FSX株式会社代表取締役社長)

沖縄は成長著しいアジア市場に最も近い日本で、1000を超えるホテルがあります。さらに、「ビジネス+観光」で楽しめ、あらゆる世代、あらゆる業種分野でポテンシャルが高く魅力的です。フリーランスになってから毎年、沖縄、奄美大島など南の島のお仕事を頂いていますが、ホテルの価格交渉は長期滞在なら、個人でもできることを教えていただいたので、東京で働いているフリをして、沖縄からメールし、ZOOM会議に参加しているかもしれません。皆さんもいかがですか?

石川 史子

石川 史子

東京都生まれ。立教女学院中学・高校を経て立教大学理学部化学科を卒業後、東京ガスに入社。炊飯器やピピッとコンロの技術評価や最適厨房研究会の運営等に携わり、2015年秋に東京ガスを退職。現在はフリーランスのコンサルタントとして活動をしています。リケジョとしての能力と、仕事を通じた調理機器メーカー、フランス料理界、居住地の埼玉県の農業と触れ合い、現在の厨房業界や農業、料理業界のPRに幅広く取り組んでいます。

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