外食ニュースクリップ「グローバル・ダイニングのOBがワインバーを開業」(商業界 月刊コンビニ2011年9月号)

1990年代に急成長し、1999年12月に一気に東証2部に上場、2002年1月には当時の小泉首相と米国ブッシュ大統領が麻布に開店した権八と言う居酒屋で会食をしたことで、一躍大人気のカジュアル・レストラン・チェーンとなったグローバル・ダイニング。客単価4000円程度でお洒落なお店で食事ができるといいうことで、行列の出来る店となった。しかし、上場後、従業員が続々と退職し、2001年には総調理長の渡邉明氏、2005年には腹心の新川副社長が退職。また、都心の隠れ家的な立地から、ファミレスのような郊外立地に出店し、それが失敗に終わってしまい、小型の洋菓子やパスタの新業態もほとんど失敗する。従来の既存店もオヤジが使うダサイ店になったと新聞でも報じられるようになり、今年の東日本大震災が壊滅的なダメージを与えた。現在では従業員の給料の見直しなど、再生を図っている。
そんな状況からか、今年グローバル・ダイニングを退職し続々と繁盛店が誕生している。4月1日に川崎に「雑魚マニア」、4月8日に神楽坂にWine Bar Restaurant PETIT PARIS、6月1日に西池袋に「AGALICO(アガリコ)」。6月9日に六本木に「東京バル Ajito(アジト)」、その他、などだ。
共通しているのはグローバル・ダイニングのような大型店舗ではなく、ワインバーで、平均客席30席ほどの小型店だ。アガリコではオーストラリア産のシャンドンをボトルで2500円というほとんど原価で販売し、日に16本も販売している。どの場所も裏道の目立たない場所だが、数日前に予約が必要なほど混んでいる。

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