吉祥寺 bex burger 訪問

レストランチェック

https://shibukichi.net/2021/05/07/bex-burger-open/

 最近ハンバーガー業界へ他の外食産業からの参入が多いですね。今回は、個性的な飲食店を運営している「株式会社subLime」のハンバーガー業態です。
https://32lime.com/

 ダイニングイノベーション率いる西山さんのブルースターバーガーのコピー版ですね。
 ハンバーガーの味は良いのですが、すぐ店舗が火事になったり、半年もたっていないのにハンバーガー150円を250円に値上げするなど右往左往です。。

 開店当時は調理は2台のコンベアーブロイラー(オーブン)で、ミートパティとバンズを別々に焼いていました。火事の後、炎が出るミートパティをフラットグリルで焼き上げ、残り1台のコンベアーブロイラーでバンズを焼いています。

 オペレーションは最悪ですが、最近の新規参入組では一番おいしいです。特にバンズ、ミートパティ、おいしいですね。ソースも良いですね。ただ調理機器とオペレーションが問題です。ポテトを袋詰めするのにバギングスクープを使った後、手で補充していました。
 差別化で直火のコンベアーオーブンで焼いていたためか、すぐ火事出していました。
2021年5月15日にオープンしたばかり、の6月3日15時半頃火災を起こしてしまいました。今では1台のコンベアーブロイラーを撤去しフラットグリルを併設して使っています。ミートパティはフラットグリルで焼き、バンズをコンベアーブロイラーで焼いています。厨房のフライヤーで使っているはmarzenでした。使っているタイマー(コンピューター?)はびっくりドンキーの新業態ディッシャーズと同じです。

 コンベアーブロイラーは、米国BURGER KING バーガーキングで使っています。マクドナルドで使っているフラットグリルやクラムシェルグリルと違って、本格的なバーベキューの香りがします。コンベアーブロイラーは味も良いし、上下から焼き上げるので、フラットグリルのようにミートパティをひっくり返す手間がなく、生産性が高いのです。欠点は上下から直火(ガスや電気ヒーター)で焼き上げるので発生する煙や煤が多いし、炎が上がって排気ダクト内に溜まった煤に着火し、火災になるので危険です。日本と米国で大きく違うのは排気ダクトの材質と構造です。米国では厚さ1.6mmの鋳鉄を溶接して作り、途中には何もありません。中にたまった煤に着火し、炎が出ても大丈夫なようになっています。日本の排気ダクトは薄いブリキ板で作り、途中にダクトダンパーを置き、火災発生時にはダンパーで排気を遮断し、火災を防ぐようにしています。しかし、ダンパー周囲に煤がたまり、固着し排気ダンパーが動かなくなります。その対策として、年に一回の清掃を行い、さらに最近は自動消火器を内蔵させ、安全性に留意しています。米国では月に一回屋上から高温のスティームクリーナーで洗い流せばきれいになります。バーガーキングが日本に初出店する際に見ていたら、排気ダクトがあっという間に煤で詰まってしまい、対策としてコンベアーブロイラーの排気部分に触媒燃焼装置を設置し、煤を燃焼させるようにしました。バーガーキングは当初はコンベアーブロイラーだったのですが、ミートパティの種類が増えて、コンベアーをやめ、複数のブロイラーFlexible Batch Broilerを使っています。メーカーはDUKEとNIECOです。DUKEは焼き上げたミートパティなどを保温する機器でも有名です。

 マクドナルド創業メンバーの天才エンジニア―のジム・シンドラー氏がNIECOブロイラーの生産性の高さに注目し、全自動ハンバーガー調理機を開発し、後にクラムシェルグリルになりました。

 bex burgerは本格的なハンバーガーを目指して、ブロイラーを日本で開発させたのでしょう。でも動画を見ていたら、ハンバーガー・ミートは片面しか焼けず、途中スパチュラでひっくり返すという無駄な作業が必要でした。バーガーキングが使っていたコンベアータイプのブロイラーは2段になっており、上段にはちょっと太めのチェーンで、上下の直火でミートパティを途中でひっくり返すことなく焼き上げ、下段は過熱した鉄板に焦げ付かないようにテフロンシートを引きコンベアーにバンズを載せバンズを自動的に焼いていました。bex burgerのコンベアーグリルは幅1㎝位の細長い鉄板をつないでそのうえで焼いています。直火だけでなく鉄板に蓄積された熱も使うようです。バンズの焼け面には鉄板の跡がくっきり残っていました。バンズは鉄板で焼いたほうがきれいに焼けます。
 
 bex burgerのオペレーションや機械には色々問題ありますが、米国風の本格的な調理法に取り組んだのは評価できます。米国で従業員懇親のリクレーションにピクニックがあります。米国には公園があちこちにあり、公園内にはピクニックエリアという、バーベキューグリルを備えた施設があります。スーパーにはミートパティとバンズ、ホットドックとホットドックバンズ、ケチャップ、マスタード、ピクルス、レタス・トマトを売っているので、それらの材料と炭を買ってきて、ハンバーガーやホットドックを焼き上げます。
 注意しなくてはいけないのは、このピクニックエリアでしか食事、特にビールなどの飲酒はできないということです。

 普通の家の裏庭にも、大型のバーベキュウグリルを置いて、陽気の良い日には家族や友人たちとバーべキューを楽しみます。家のバーべキューでは大きな牛肉の塊(安いチャックやブリスケット)を時間かけて焼き上げます。大型のバーべキューピットをレンガなどでこしらえている家では、子豚の丸焼きなど豪快なバーベキューを楽しみます。

DUKE
https://bk.dukemfg.com/products/broiler
http://206.196.98.11/industries-served/qsr-broiler.aspx?tab=GetStarted&category=WEBSITE_HSHU&print=true
 コンベアータイプ
https://www.youtube.com/watch?v=UlHiReSJEYE

 Flexible Batch Broiler重ねるタイプ
https://www.youtube.com/watch?v=9GjCOqOj1LE
https://www.youtube.com/watch?v=EOhHsEDyrWc

 Flexible Batch Broiler 仕様
https://dukemfg.com/wp-content/uploads/2014/06/175797-Manual-Flex-Batch-Broiler.pdf

NIECOの情報
https://nieco.com/

動画
https://www.youtube.com/watch?v=n2waJ4crCyM
https://www.youtube.com/watch?v=oH9oqwOXXSo
https://www.youtube.com/watch?v=oH9oqwOXXSo

bex burger火事の情報
https://matomebu.com/fire/tokyo20210603-1/

bex burger初期の調理方法
https://www.youtube.com/watch?v=yS4Ui0NbeYM
https://www.youtube.com/watch?v=_TzwAt869TU
https://www.youtube.com/watch?v=SCInXlItHrE

bex burger現在の調理方法
https://www.youtube.com/watch?v=92c9hkRlY1E

参考にしたと思われるBURGER KINGのDUKEとNIECOのブロイラー調理方法
https://www.youtube.com/watch?v=GSuLWkBt5MI&t=261s
https://www.youtube.com/watch?v=GSuLWkBt5MI
https://www.youtube.com/watch?v=EOhHsEDyrWc
https://www.youtube.com/watch?v=GSuLWkBt5MI
https://www.youtube.com/watch?v=9GjCOqOj1LE&t=180s
https://www.youtube.com/watch?v=uivBFfDekHc
https://www.youtube.com/watch?v=sOu_pBxzQlI

王利彰(おう・としあき)

王利彰(おう・としあき)

昭和22年東京都生まれ。立教大学法学部卒業後、(株)レストラン西武(現・西洋フードシステム)を経て、日本マクドナルド入社。SV、米国駐在、機器開発、海外運営、事業開発の各統括責任者を経て独立。外食チェーン企業の指導のかたわら立教大学、女子栄養大学の非常勤講師も務めた。 有限会社 清晃(せいこう) 代表取締役

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