weekly Food104 Magazine 2007年10月31日号

メルマガバックナンバー

● 海外レストランNEWS 韓国レストラン情報
● 食ビジネスニュースリリース
● 王利彰のレストランチェック
● 王利彰の米国外食情報

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● 海外レストランNEWS 韓国レストラン情報————————-■□

■ 「韓国のスローフード ジュック(お粥)」
立教大学経営学研究科博士課程後期専攻 李美花(イミハ)

日本で「お粥」は水とお米だけで炊くもので、体調が悪い時に食べる物という
イメージが強いものです。具を入れずに塩などで味を調整して食べるシンプル
な味付けになります。それに対して、韓国のお粥(韓国語ジュック)は下味を
しっかり付け、種類も「かぼちゃ」、「黒ゴマ」、「鶏肉」、「アワビ」、
「松の実」など、バリエーション豊かで、立派な食事として愛されています。
健康志向のウエル・ビーングの波にのり、インスタント食品やファストフード
によって失われた味覚を取り戻す伝統的な食文化(スローフード)として老若
男女に人気が出てきています。

韓国人の食事には必ずスープがつき物です。日本食も味噌汁などと一緒にご飯
を食べますが、韓国人の食事を食べる際のスープは味噌汁の3倍くらいの量と
多いのです。このように汁物が好きな韓国人にとって、ジュックは朝鮮時代か
らよく食べられる韓国伝統の料理です。具の種類によって3つのジュックに分
けられますが、お米、ハトムギ、小豆、等で作られる穀物ジュック。穀物に南
瓜、豆モヤシなどの具を入れて作ったナムルジュック。鶏肉、アワビ、カキ、
松の実、栗を入れて作った実のジュック等です。

今人気のジュックは、お米を多めのお水で炊いた伝統的なお粥よりも、雑炊の
ようにすでに炊いてあるご飯に、お水や玉子などを加えて、ぐつぐつ柔らかく
なるまで煮たものです。イタリアンのリゾットにも近いかもしれません。日本
のお粥より栄養たっぷりで、バラエティ豊かな韓国のジュックは、日本人の味
覚にもピッタリ合って、朝ごはんとして最適の健康メニューとなるでしょう。

現在、韓国のジュック市場は約600億ウォンの市場規模で、どんどん拡大して
います。ジュックを売り物としてフランチャイズ展開をしているチェーン本部
はおよそ10社余りで、韓国での成功を生かし、米国、中国、日本などに海外店
舗をオープンしている企業もあります。日本でも本場のジュックを楽しめるジ
ュックの専門店が数年前に東京の赤坂にオープンしています。今回は、若者に
人気のあるカフェのお洒落な雰囲気の内装と、天然調味料を使った味付けの
「ジュック1001物語り」を紹介しましょう。

スターバックスの座を狙っている韓国ジュックカフェ「ジュック1001物語り」
従来の病院食や消化に優しいイメージから脱皮したジュックは、新たなイメー
ジになりつつあります。ジュック1001物語り(FC200店)では、科学調味料は
一切使わずに天然調味料にこだわって20余りを超えるメニューを揃えています。

元々、ジュックの調理は長時間必要なので、気が短い韓国人には向いてないア
イテムでした。しかし、ジュック1001物語りでは、客を待たせることなく短い
時間で調理できるように、標準化されたマニュアルを作り出しました。その結
果、お客さんが注文してから約3~7分程度で、熱々のジュックが食べられるの
です。従来の注文してから提供されるまで長時間待たなくてはいけなかったジ
ュック専門店とは異なり、ヘルシーでライトなジュックをファストフードのよ
うに気軽に食べられることがジュック1001物語りの強みです。

しかし、いくら体に良い韓国伝統の食事であっても、古臭い内装の雰囲気では
若者に人気が出ません。そこで若者に大人気のスターバックスのようにお洒落
で格好の良い内外装にして、若者も気楽に入れるようにしました。勿論ファス
トフードのように、持ち帰りも可能にし、客さんの6割以上が持ち帰ります。
自宅に持ち帰って翌朝の朝食にすれば、短時間で体に良い食事を取れるのも人
気の理由の一つでしょう。

価格帯は、一番安いジュックで5,000ウォン、高いもので15,000ウォン。メニ
ューは豊富で、キノコ野菜、アワビ、シーフード、タラバ蟹、等を具材に使う
栄養たっぷりのジュックをはじめ、ピリ辛キムチ・乾燥鱈、豆もやし、などの
韓国人好みの独特の具材をつかったジュック、黒ゴマ、松の実、小豆などのち
ょっと贅沢なジュック、等が楽しめます。

日本進出を計画しているジュック1001物語りは、自社の商品力を生かし、着々
とその準備作業を進めています。しかし、韓国のジュックの量は多すぎるため
量を減らして値段を引き下げるような日本人向けに調整する工夫が成功の鍵と
なるでしょう。

仁川 ギル病院店
住所/F1,Gil Hospital,1198,Guwul-dong,Namdong-gu,InCheon,Korea
電話/82-32-468-5034
店舗面積/11坪
客席数/24席
営業時間/平日09:00~21:00
客単価:8,000ウォン
www.jukstory.com

1,000ウオン=(127.35円2007年10月16日レート)

筆者略歴
韓国出身。
長安大学日本語科卒業
ソウル首都料理専門学院で和食と韓国料理の調理師資格取得。
草堂大学調理科学科にて外食経営を学び、卒業。
2004年4月に日本に留学し、立教大学ビジネスデザイン研究科(MBAコース)
入学。
2006年3月同校卒業。経営学修士。
2006年4月立教大学経営学研究科博士課程後期入学、米日韓におけるフランチ
ャイズ・システムをテーマに博士号取得を目指している。
その他、日本では「飲食店経営」執筆中、韓国では「外食経営」等に執筆し、
現在は韓国フランチャイズ雑誌Business & Franchiseに日本のフランチャイズ
企業動向を執筆中。
○筆者連絡先 jane0423@hanmail.net

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● 食ビジネスニュースリリース —————————-■□

■ 稲葉一朗シェフの「フランス料理教室&食事会」

東京ドームホテルのダイニング「ドゥ ミル」は、2007年11月13 日(火)に、
同レストランのシェフ 稲葉一朗による「家庭でもできるフランス料理教室と
ランチ、ディナーを楽しむ会」を開催いたします。今回は、身体を芯から温め
る有機ゴボウのクリームスープと、家庭で美味しく魚を焼くコツを学べるサー
モンのポワレの2品をご紹介します。

日時:2007年11月13日(火)ランチ会 13:00~15:30、ディナー会 19:00~21:30
場所:料理教室 6階 サロン1「ソレイユ」
食事会 6階 ダイニング「ドゥ ミル」
講師:ダイニング「ドゥ ミル」 シェフ 稲葉一朗

講習内容:1.有機ゴボウのクリームスープ
2.サーモンのポワレ 醤油バターソース
スーパーでも購入できる旬の食材を使って、ご家庭でも気軽につくれる調理の
ポイントを、シェフが実演を交え一般の方にも分かりやすくご説明します。

食事会メニュー:【ランチ会】食前のお楽しみ、講習メニュー1、講習メニュ
ー2、フランス産山栗のモンブラン仕立て「ドゥ ミル風」、コーヒー、小菓子
※グラスワイン付き(白1杯)
【ディナー会】食前のお楽しみ、パイケースに詰めたチーズフォンデュ 季節
の野菜添え、講習メニュー1、講習メニュー2、フランス産山栗のモンブラン仕
立て「ドゥミル風」、コーヒー、小菓子 ※グラスワイン付き(赤・白各1杯)

食事中は稲葉シェフのほか、同レストランのソムリエも参加者のテーブルをま
わりますので、ホテルならではの贅沢な雰囲気の中、お料理やワイン等につい
てご歓談いただきながら、有意義な時間をお過ごしください。

参加資格:20歳以上の女性
参加費用:ランチ会 5,000円(税・サ込)、ディナー会 7,000円(税・サ込)
定員:ランチ会 30名様、ディナー会 20名様

○URL http://www.tokyodome-hotels.co.jp

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● 王利彰のレストランチェック———————————–■□

■ NYその3 オーガニック専門の食品スーパー Whole Foods の快進撃

ニューヨークはお惣菜、いわゆる中食業態発祥の地です。総菜屋(デリカテッ
セン)を作ったのはドイツ系のユダヤ人の人たちで、デリカテッセンの元祖が
Katz Delicatessenですね。コーシャ・ビーフ・ソーセージを使ったホットド
ックからスタートし、現在はパストラミやコーンビーフ・サンドイッチなどの
ホットサンドイッチもあります。フレッシュ・ピクルスでビールを一杯やりな
がら食べるパストラミサンドイッチは私の大好物の一つです。古い老朽化した
店舗ですが、歴代の米国大統領や有名人が訪問した記念写真が店内壁面に飾ら
れており、人気のあるデリカテッセンだと言う歴史を物語っています。
http://www.katzdeli.com/

ユダヤ系のデリカテッセンはコーシャフードと呼ばれユダヤ教に基づき厳格な
管理と祈りとともに提供されるため、高価ですが安全で品質が良いのです。ま
た、牛肉関係の仕事に従事している人も多い関係からも、米国の高品質なデリ
カテッセンはユダヤ系の経営者が多いのです。マンハッタンでも有名なゼイバ
ーズはその典型的な店舗で、肉だけでなく、ドイツ系の人たちの好きなスモー
クサーモンや鱒が大量に陳列され、試食しながら品定めをする客で行列です。
http://www.zabars.com/

ニューヨークにもう一つ多いのがイタリア系の総菜屋です。イタリア人の移民
が多くイタリア人のお母さんは料理が上手だと言うイメージがあるからです。
また、イタリア系の米国人は漁業についている人が多い関係からも、デリカテ
ッセンを経営するイタリア系の人たちが多いのです。有名な店舗は日本にも開
店しているディーン&デルーカですね。ニューヨークのデリカテッセンはユダ
ヤ系かイタリア系でないと繁盛しないと言うイメージがあり、街の中には美味
しいデリカテッセンが軒を連ねています。

HMRと言う言葉を作ったフィル・ロマーノ率いるEatz’sもタイムズスクエアー
のメイシー百貨店と郊外に2店舗を開店しましたが、あっという間に撤退せざ
るを得なかったほどです。日本でもそうですが、惣菜や食品はローカルな嗜好
が強く反映するために全国展開している食品スーパーや総菜屋は殆どなかった
のです。しかし、2004年に惣菜屋激戦地ニューヨークにオーガニック食品スー
パーのホールフーズ(Whole Foods)が進出し、多店舗展開して大成功を収め
ています。2年ほど前の店舗は人通りの多いユニオンスクエアーに開店してい
ます。

ホールフーズはオーガニックの素材が売り物ですが、垢抜けた内装と、店内調
理の惣菜の美味しさ、甘くない自然な味のケーキ類でカリフォルニアでは大人
気で、保守的な中西部のシカゴにも展開しています。ユニオンスクエアーの店
舗はコロンバスサークルのお店よりも小型で、地下1階、1階、地上2階の3層の
建物を使っています。一階は出来立ての惣菜類を並べており、その種類と陳列
の豊富さではサンフランシスコ・ダウンタウンの大型店をしのいでおり、3倍
ほどの陳列量です。これはニューヨークのデリカテッセンに対抗するためでし
ょう。地下1階には生鮮食品を並べていますが、地価の高いニューヨークなの
で陳列棚を高くしてスペースを稼いでいるので、やや圧迫感を覚えます。

感心したのは住民の嗜好を徹底的に調査していることです。カリフォルニアの
店舗との違いを見てみると、ドライフルーツやシリアル、ビタミン類などのサ
プリメントの陳列が少ないことです。その代わり、新鮮な魚や肉の陳列量を多
くしています。他の都市の店舗との最大の違いはイートインスペースの規模の
大きさでしょう。2階は200席ほどの客席とカフェ、ジュースバーを用意し、1
階で購入した惣菜や料理に加えて飲み物を買い、ユニオンスクエアーを見下ろ
しながらゆったりと食事をすることができます。この巨大な客席はレストラン
に取っては脅威でしょうね。

ニューヨークのマンハッタンは米国でも最先端でファッショナブルな街という
イメージがありますが、食の世界では案外保守的で新規参入が難しい町です。
外食産業ではマクドナルドやバーガーキング、ダンキンドーナツなどのファス
トフードはマンハッタンに店舗を構えていますが、カジュアルレストランチェ
ーンはニューヨーク出身のTGIフライデーズ以外は出店していません。郊外に
はそれらのチェーンレストランがありますが、マンハッタンに住む人々はファ
ストフード以外のチェーンレストランが嫌いなようです。マクドナルドもマン
ハッタンではその食に対する特殊な嗜好を考慮せざるをえないほどです。

マンハッタン子はホットドックはマスタードだけ、ハンバーガーはケチャップ
だけ、の味付けにしないと食べません。そのためマクドナルドではワールド・
ワイドス・スペックと言う厳格な基準に基づき一定量のケチャップとマスター
ドを使わなくてはいけないハンバーガーでもマンハッタンではマスタードを入
れていません。

そんな保守的な街に溶け込むためにホールフーズは徹底的な嗜好調査を行った
ことがマンハッタンで受け入れられた理由ですが、もう一つの理由があるよう
です。それが、従業員にとっても働きやすい環境づくりです。フォーチュン誌
では7年連続「Best Company to Work for」(優良企業100)に選ばれているこ
とです。この従業員を大切にすると言う姿勢が保守的なマンハッタンのオフィ
スワーカーや住民に受け入れられたのではないかと思います。

さて、ホールフーズの商品はオーガニックを銘打っているため、価格がかなり
高いのが特徴で何処の都市でも所得の高い場所に出店します。ニューヨークも
4号店までは比較的所得の高い立地を選んできましたが、つい最近、従来はあ
まり環境が良くない場所に開店したので、今回はその店舗を拝見してきました。
ご案内は下城さんにお願いしました。

ホールフーズ・マーケット、ハウストン店(以下は下城さんに頂いた案内文で
す)
ホールフーズ・マーケットは1980年にテキサス州で創業し、アメリカの経済好
況と健康志向、環境への配慮等が重なり、彼らの自然食品、健康食品を前面に
押し出すコンセプトで全米に店舗展開し、過去5年の売上げ前年比は平均で11%
増という大成功を納めている総合スーパーマーケットです。現在は西海岸、中
西部、東海岸、に200店舗を展開し、年商は8,000億円ほどです。

無農薬の青果物や薬品を使わない飼育法で育てられた動物の食肉などを中心に
顧客が選択できるように通常の食品も取り混ぜて扱います。その商品の情報が
ハッキリ分かる様になっていることが重要で、アメリカでも話題に上がってい
る食の安全は充分確保されています。ここでは食品スーパーで自然食品、健康
食品を中心にした買い物をするだけでなく、最近の消費動向を反映して惣菜や
半調理品、寿司コーナー、パン・サンドイッチ・サラダ類や食品バーコーナー
を特に充実させた商品構成と売場にしています。特に、ハウストンストリート
のこの立地は中華街や低所得層が住む地域を控えたロケーションです。

ホールフーズハウストン店はダウンタウンの一角でも、ロワーイーストサイド
と呼ばれる以前は危険地帯とまで言われた一角に2007年4月に最新店としてオ
ープンしました。地域は中華街の北側で、バーワリー街というホームレスなど
も集まっていた場所で、最近まで(時には今でも)交差点の角に物乞いが待っ
ている地域でした。しかし、隣接するソーホー地区の高騰とニューヨークの住
宅不足の為などで、急激に開発が進んでおり、高級コンドミニアムもあちこち
に出来ています。事実ホールフードが入るビルも高級コンドミニアムの新築ビ
ルです。

ホールフーズは新店舗を出す毎に新しいアイデアを提案してますが、ここでは
既にテキサスの本社や他の都市でも設置した「食品店内のレストラン」を開い
たのです。最近のホールフーズの常で、惣菜のコーナーは更に充実しています。
隣接地であるイーストビレッジではフライドポテトのベルギー版であるポム・
フリトの店が人気で、同様のものが入って居ます。目新しいものではチーズ熟
成室を兼ねたフロマジェリーというチーズコーナーが設置されたことです。
2階にはホールボディーに当たるボディーケアーとサプリやビタミン、環境に
優しい商品を扱うコーナーが設置されています。同じく2階には、購入した惣
菜や食品を食べるためのテーブル席と複数のレストランがあり、選択すること
が出来きます。一つはスープとサラダ、次はコーヒーとエスプレッソとスナッ
ク、イタリア料理、そしてゲンジが運営する寿司コーナーで、ここでは回転寿
司になっています。

以上が下城さんの説明です。
さて、下城さんの案内で店内を見学しました。下城には絶対にカメラで写真を
撮ってはいけないと厳しく言われておりましたが、ついカメラを向けると数秒
後には私服の従業員が飛んできて注意をされました。米国の食品スーパーでは
最も神経質な会社ですね。

訪問したのはまだ早朝だったのでお腹が減っておらず、私は、ビタミンなどの
サプリメントを購入しました。ホールフーズのサプリメントの品揃えは素晴ら
しいだけでなく、売り場の従業員の商品知識が素晴らしく、質問すると丁寧に
答えてくれるし、お願いすると商品選定に付き合ってくれます。サプリメント
の売り場は2階で、その奥がレストランコーナーになっています。サプリメン
トを大量にカートにいれレストランを見に行こうとしたら、カートは外におい
ていくように言われ、係りの人が丁寧に保管をしてくれました。レストランは
下城さんの説明のように複数の売り場があり、小さな開店すしコーナーがあり
ました。

下城さんのもう一つの情報によると「ニューヨークからは少々離れますが、ワ
シントン郊外に2007年2月にオープンした最新店ではピクニックなどとも呼ぶ
飲食出来るカフェテーブルコーナーとは別に店内に4つのレストランコーナー
を設置しています。鮮魚売場の付近ではシーフードレストランを、精肉売場で
はチキンやポークのサンドイッチレストランという具合です。寿司コーナーは
ゲンジが運営していますが、寿司だけでなく焼そばや照焼き各種と中華料理な
どもメニューに入っています。ここではワイン・テイスティング・コーナーも
設置されているのです。」とあります。

実は今年の5月にLAを訪問した際に、現地の須賀田先生や桑田さんの情報を頂
き、下城さんの最新情報にある最新型のお店を訪問しました。
760 S. Sepulveda Blvd El Segundo, CA 90245 のEl Segundo店です。
ビバリーヒルズからフリーウエイでLA国際空港方面に向かい、空港を通り越し
てしばらく行った新興の街にあります。ここもニューヨークのハウストンと同
じく従来はあまり環境の良い街ではなく、どちらかというとヒスパニック系の
人が多い街です。

ここも須賀田先生が「絶対に写真を撮っては駄目ですよ。物凄く厳しいお店で
すから」という警告を頂いていました。入店して納得です。入り口には拳銃を
携行したがっちりしたガードマンが数人待機し、店内に入る顧客に鋭い視線を
向けています。しかもガードマンのステーションには店内に何十台と配置した
監視カメラを常時見れるモニターがおいてあり、さすがの私も一枚の写真も撮
ることが出来ませんでした。

店内には寿司コーナーでは寿司を目の前で作ってくれるだけではなく、横に30
席ほどのイートインのコーナーを設けて、その場で食べられるようにしていま
す。その他、イタリアンのコーナーでは熱々のパスタを食べられるなど、5~6
箇所のイートインコーナーを設けています。この形態の食品スーパーは完全に
外食マーケットを脅かす存在になるでしょうね。私は持ち帰り惣菜を複数購入
し、一階のレジ外のイートインコーナーで写真を撮りましたが、ガードマンは
画面でそれをチェックし厳しい視線を送ってきたほどです。この新型店舗は要
チェック店舗ですね。皆さんも米国訪問時には必ず訪問することをお勧めしま
す。

店名:ホールフーズ ユニオンスクエアー店
住所: 4 Union Square South New York, NY 10003
電話: 212-673-5388

店名:ホールフーズ、ハウストンSt.店
住所:95 East Houston Street Between Bowery and Chrystie Streets
New York, NY 10002
電話:212-420-1320

HP :会社
http://www.wholefoodsmarket.com/
ニューヨーク市の店舗
http://www.wholefoodsmarket.com/stores/list_NY.html
ハウストン店のHP
http://www.wholefoodsmarket.com/stores/bowery/index.html

店名:El Segundo店
住所:760 S. Sepulveda Blvd El Segundo, CA 90245
電話:310-333-1900
HP :http://www.wholefoodsmarket.com/stores/elsegundo/index.html

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● 王利彰の米国外食情報

■ NRN誌2007年10月15日日号

今回はマクドナルドの飲み物戦略の面白い記事が出ておりましたので紹介しま
しょう。マクドナルドは新商品の飲料の売上を1ビリオンドル(約1,200億円)
としています。日本でもマックカフェの開店などマクドナルドのグルメコーヒ
ーへの進出が話題になっています。本家の米国でもグルメコーヒーのマーケッ
トを獲得しようと真剣な商品開発とテストマーケティングが実施されています。
開発中の商品は、スターバックスなどのグルメコーヒー店のメニューで、ヘイ
ゼルナッツ・カラメル・ラテ、カプチーノなどで、既に6つの州で数百店舗の規
模でテストが実施中です。マクドナルドがこれだけの投資をするのは米国のエ
スプレッソ系のグルメコーヒーのマーケットは60ビリオンドルと巨大だと見て
いるからです。

以前も報告しましたが、米国最大の消費者情報雑誌のコンシューマーレポート
誌2007年3月号(2月2日発売)のコーヒーの比較調査報告で、マクドナルドの
コーヒーの評価がスターバックスより高くなったことが、米国で評判を呼び直
近のマクドナルドのコーヒーの売上が15%もあがりました。その好成績に注目
したマクドナルド社が新商品開発に真剣になったようです。

そして、グルメ系エスプレッソ新商品の発売により今後5年以内に既存のコー
ヒードリンクの売上を90%伸ばそうと目論んでいます。これは1店舗あたりの年
間売り上げにすると12万5,000ドルにも上ります。1店舗あたりの増加利益は最
低でも1万5千ドル、高ければ6万ドルを見込んでいます。如何にグルメコーヒ
ーの利益が高いかわかりますね。

マクドナルド社の広報部ではこれらの計画を発表していませんが、ある情報に
よれば、2007年末には1,500店までこれらのテストが拡大する予定です。外食
アナリストのテクノミックス社の観測によればグルメコーヒーマーケットにお
いてマクドナルド社がスターバックス社などよりも低価格で高品質のコーヒー
を販売すれば、従来は価格の面で利用しなかった顧客や、スターバックスなど
の高価格に不満を持っている顧客を獲得することは容易だと見ています。スタ
ーバックスは従来はマクドナルドがスターバックスの競合になるとは思っても
見なかったのですが、マクドナルドのこの戦略はスターバックスの脅威になる
とも見ています。

他のコンサルタントも「ファスト・フードのマーケットではダンキンドーナツ
は2004年よりラテなどのエスプレッソ系コーヒードリンクを販売し好成績を収
める実績を上げており、マクドナルドの容易に売上を向上させられる。また、
マクドナルドはグルメコーヒーと一緒に購入してもらえるようにスナック系の
商品を開発しアイドルタイムの売上を上げたり、朝食時間帯の売上を上げる。
また、高速無線LANを店内に備えて、食事以外の目的の訪問者を獲得するにも
グルメコーヒーは重要な武器になる。」と見ています。

調査会社のNPD社の調査によれば、米国レストランの軽食売上の中でコーヒー
の売上比率は2006年には10.9%を占めていましたが、2007年には11.4%まで伸び
ています。Sandelman & Associates社の調査によれば、ファストフード利用客
が店舗でコーヒーを購入する比率は、2006年には3.5%だったのが、2007年には
6.6%に上昇しています。

このターゲットはスターバックスで、マクドナルド社はスターバックスで販売
されているエスプレッソ系のドリンクの開発を開始しています。この戦略には
消費開発だけでなく、それに伴うキッチンや店舗の改装も必要で、その金額は
1店舗当り10万ドル(約1,200万円)にも上ります。マクドナルドの殆どの店舗
はフランチャイズで、合計14000店舗を米国に展開していますから、その投資
判断は慎重になるわけです。

8月の会議に参加したフランチャイジーの情報によれば、グルメコーヒーの投
下費用は10万ドルと見込んでいます。この金額についてはフランチャイジーの
間から不満が出るかもしれません。というのは1990年代後半から開始した、メ
イド・フォー・ユーの設備に2万5千ドル以上かかった(そのうちの半分はマクド
ナルド本社が負担)と文句が出たことがあるからです。

マクドナル社は2008年末には全店の改装を終えようとしていますが、その総費
用は1.3ビリオンドル(約1,500億円)にも上るといわれています。この金額を
見るとその設備は単なる自動のエスプレッソマシンだけではないようで、グル
メコーヒー機器に加えて、ドライブスルーの改造、スムージーの機器、ビン入
り飲料や栄養ドリンクを販売する壁掛け冷蔵庫、エネルギードリンクなどを設
置すると見られています。栄養ドリンクとは米国で大人気のジャンバ・ジュー
スで販売されている栄養剤入りのジュースのことのようで、マクドナルドはス
ターバックスだけでなく、ジャンバジュースも競争ターゲットとして見ている
ようですね。

マクドナルド社がテストしている飲料は、エスプレッソ、カプチーノ、ラテ、
モカ、ホットチョコレート、アイスコーヒー、紅茶、等で、テストマーケット
はミシガン州のグランドラピッド、カリフォルニア州のセントラルコースト、
ミズーリー州のカンサスシティ、ジョージア州、ノースカロライナ州、テキサ
ス州などです。

カンサスシティのマクドナルドのフランチャイジーのJohn Jelinek氏は「数ヶ
月前から経営している3店の店舗のうち2店舗でグルメコーヒーのテスト販売を
したら売上が急上昇して驚いている。売上の殆どは朝食時間帯だ。グルメコー
ヒーを製造するには時間がかかるために、売上に対応するためにテスト販売の
店舗の従業員を増やす。現在はグルメコーヒー類のテスト販売だけで、瓶詰め
の飲料の販売をしていないし、他のフランチャイジーでもテストをしていると
いう情報は聴いていない。また、マクドナルド本社はテスト用のコーヒーマシ
ンなどの機器の費用をフランチャイジーに請求していない。将来、フランチャ
イジーの負担になるとしても十分元を取れるし、過去マクドナルド社はフラン
チャイジーに無理な費用負担をしいたことはない。」と語っています。

しかし、グランドラピッド地域の5店舗の店長は「過去1年間テストしているが
自動のエスプレッソマシンを使用しているためそんなに時間がかからない。時
間が余分に必要なのは工程の最後のフレーバーを混ぜる箇所だけだ。でも、現
在はアルバイトもその作業になれて手早くなっている。」と慣れれば作業時間
はそんなに負担ではないと述べています。

ホット又はアイスのラテ、カプチーノ、モカの価格は大きさにより異なり、2
ドル~3ドルです。顧客はラテに使うミルクを通常の牛乳、2%の低脂肪牛乳、
無脂肪の牛乳から選べます。その他、バニラ、チョコレート、カラメル、そ
の他のフレーバーを選ぶことが出来ます。

さー、これからマクドナルドのスターバックスへの攻撃が激化します。その他
ダンキンドーナツやファスト・カジュアル最大手のパネラ・ブレッドのスター
バック追撃も始まっています。これからスターバックスがどのようになるか注
目しなければいけませんね。

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