ポキ

南イタリアプーリア便り

今週月曜日からプーリアもホワイトゾーンです。レストランの室内サービスも解禁、夜間外出制限もなくなりました。夏のヴァカンスシーズンへ向けて日常が帰って来ている感じがします。昨年の夏以上の賑わいが予想されます。
プーリアはブーツの形をしたイタリア半島の最南東、細長いヒールの部分で西側にはイオニア海、東側にはアドリア海と二つの海に囲まれた地形で細長いサレント半島を形成しています。その形が似ていることから”
イタリアのカリフォルニア”と言う人もいます。サンフランシスコに住んでいたこともある私、個人的にはそう言われてもピンと来ないのですが、カリフォルニアも実はアメリカ随一の農業生産地ですのであながち間違いでもないと言えます。プーリアでお馴染みのカルチョッフィ(アーティチョーク)の広大な畑をカリフォルニアでも見た事を思い出しました。

プーリアには800kmの長い海岸線があり、ビーチリゾートとしての賑わいが観光の目玉です。そんなプーリアで、今若者を中心に人気急上昇中なのが、ハワイ料理、ポケ(ポキとも言う)です。流石に、我が地元のチステルニーノにはまだありませんが、学生の多いレッチェやバーリなどには専門店もあり、レストランのメニューにものるようになってきています。今年はLidoリドと呼ばれるイタリア版海の家の人気メニューになりそうです。ポケは食べやすい大きさに切ったマグロやサーモン、タコ、エビなどの魚介類とアボカドやマンゴなどの南国フルーツや海藻、豆腐、枝豆、野菜類などなんでも自由に組み合わせてごま油や醤油、マヨネーズなどと和えたもの。魚介だけではなくチキンなど肉類が入ったものもあります。お米の上に載せるとポケ丼(ポケボウル)になります。日本でも専門店などがあるようですね。

もちろんプーリアだけではなくイタリア各地でスシの次に流行って来ています。元々ウニ、イカ、タコ、イワシなどを生食する習慣のあるプーリアでは、スシ人気は定着してきていますが、人気は若者中心で中国人経営のカジュアルなタイプのお店しかありません。ネタもマグロ、サーモン、エビ、止まりで、日本人には満足いくものではありません。それに比べるとポケは魚介以外にも野菜や果物、ナッツ類、マヨネーズやイタリア人好みの味の濃いめのソース類など自由に組み合わせることもでき、楽しそうです。スシ屋に行く気はしませんが、私でも人気のポケリア(イタリア語の造語=ポケ屋の意味)には行ってみたい気がします。インスタ映えもバッチリです。ポイントはサラダ感覚の手軽さと味の分かりやすさかも知れません。スシより敷居が低い感じもするのかもと思います。和食特有の出汁の薄味の味付けがメリハリがなかったり魚臭かったりすると感じて苦手と言う話も聞くことがあるので、そう言う人にはポケは受け入れやすいと思います。ヘルシーな食べ物と言うイメージも強いので広い年齢層にうけるでしょう。なんでもあり、な折衷的で自由な感じも若者には好まれているのかな、とも思います。またポケボウルは丼物のさきがけとしてこれから天丼、牛丼、鰻丼などが流行って来るかも知れません。

マンマの料理が一番で味覚が保守的なのがイタリア人と言うイメージが変わって行く予兆にも思われます。

大橋 美奈子

大橋 美奈子

東京生まれ。演劇プロデューサーを志し、高校卒業後アメリカ留学。ニューヨーク大学芸術学部在学中は舞台、映画で俳優及びプロデューサーとして活躍。卒業後、メディア関係のリサーチ、コーディネイト会社を設立。現在はホスピタリティビジネスのコンサルタントである夫ジョヴァンニの故郷であるイタリア・プーリアから“外食とはエンターティメントである”という考えのもと“感動”を創る仕事を支えています。

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