えびフライ専門店 EBI研究所

食の宝庫九州から

九州の食のことを書き散らしております。たまたま見かけたテレビや新聞での情報はメモしておき、実際に見る、触れる、食べるの実証を経てコラムに書くことにしています。ローカルな情報が多く、全国に知られることは、ほぼ無いような店も多いはずです。

その中で、突然テレビが取り上げて、いわゆるバズってしまう店もあります。

佐賀県東部、どちらかといえば商圏、経済圏は福岡寄りの神崎郡上峰町。古代遺跡の吉野ケ里の隣町です。今は無きサティ、その後入居したイオンすら退店するという縮小ぶり、けして人口が減っている訳ではないのですが、郊外型ショッピングモールの盛衰をしみじみ感じます。1995年に開業し九州でも初期の頃にシネマコンプレックスが開業し、深夜まで映画をやっていたので随分通いました。

さて、そんな上峰町の住宅街の真ん中に、とても食品工場とは思えない建物があります。

「EBI研究所 江口魚株式会社」

えびフライの専門店です。こんな田んぼの真ん中でエビフライ?しかもブラックタイガーはベトナム産。

直営店の販売は土日のみ、店舗前の自動販売機は朝10時に補充して売り切れごめん。

良くいえば通販に特化していれば、日本中どこにあっても商売は成り立つという典型なのかもしれません。それに勝てるコンテンツがあるか。というところが勝負になるわけです。

先週土曜日、佐賀市内に用事があり、帰り道に通りました。まあ有るわけないよなと思いましたら、なんとか売り切れになっていない、神えびフライ10本入り2,300円を買えました。冷凍のエビフライにこの値段です。通販だと5本入り1,500円、送料別なので、お得といえばお得なのです。

その通販ですが、既に出荷受付は3月分からという状況。
生産量が少ないからかと思ったら、2020年には29万本売ったということ。

ということで食べてみました。

まず、衣が薄いです。太めの海老がそのままです。弱く解凍したら油に入れて1分は放置、2分半くらいの揚げ時間だというとおりに揚げました、結果。プリプリの食感が残ったままでした。

原料の海老を、叩いたり延ばしたりすることなく、衣で厚化粧することなく、衣を付けて急速凍結した。という、素材の良さを生かした製品でした。

結論は、いたって正直に加工すると良いものになる。対価は高くなっても理解してもらえる。距離の問題はクール宅急便が解決してくれる。受注・料金回収はネットで完結。

この時代のモノ造りの基本を観るようです。

EBI研究所 江口魚株式会社
https://eguchitanoshika.com/product-shelf/

佐賀にエビフライ自販機 名古屋から“逆指名”される人気ぶり
https://mainichi.jp/articles/20210410/k00/00m/040/022000chttps://www.instagram.com/ebieguchisakana/https://eguchitanoshika.com/product-shelf/747-2/

旧イオン一帯の再開発が始動 年度内に解体へ 上峰町
https://www.asahi.com/articles/ASP806WQYP8YTGPB002.html

上田 和久

上田 和久

スタジオワーク合同会社 代表。熊本県生まれ。厨房設備施工会社、電機メーカーで冷蔵設備の設計施工営業を担当後、食品メーカーへ転職し、品質保証の仕事を経て、2016年1月コンサルタントとして独立。安全安心な食品を提供することに日々、注力する企業に対して、HACCPに基づいた衛生管理の取り組みを支援している。 JHTCリードインストラクター

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